しみとは、一般的に色素沈着という現象に使われている名称ですが、その中には、日光性(老人性)色素斑、雀卵斑、脂漏性角化症、肝斑など様々な疾患が含まれています。その上に個人差や生活習慣の違いもありますので、それぞれの患者様への治療のアプローチも様々です。

 

今回は、日光性色素斑の治療をレーザーで行なった症例をご紹介いたします。このタイプのしみの主な原因は紫外線で、いわゆる肌の光老化によるものですが、多くの人の悩みとなっています。

患者様は30代の女性です。これが治療前の写真です。頬に1cm程度の丸くてうす茶色の色素斑が存在します。

 

施術前

次に、麻酔処置を施し、レーザー治療を行います。

 

施術中

これがレーザー治療直後の写真です。しみの部分の皮膚がレーザーの熱により変性して浮き上がってきています。それで周囲には少し炎症(赤み)が起きています。この後、レーザー照射部位には、かさぶた膜が形成されます。

 

施術直後

 

治療はこれでひとまずおしまいですが、かさぶたが自然と剥けてくるまでの期間は充分注意して生活することが大変重要です。

かさぶたは、数日かけてさらに濃い色となり、1週間くらい経つと、少しずつ脱落しはじめます。無理に早めに取ったりすると、その後に色素沈着(黒ずみ)が起きる可能性が高くなります。お手入れですが、1週間から10日は患部に軟膏を塗り、しみの大きさに近い肌色のテープをのせてください。

 

テープのはり方も注意が必要です。くれぐれもかさぶたをくっつけて剥いてしまわないように、軟膏の上から、粘着力があまりない状態でお使いください。洗顔も注意してやさしく行なってください。「かさぶたをできる限り守ること」が大事です。そうすると、かさぶたの下から出てくる新しい皮膚の準備が充分できるというわけです。

 

さて、1週間が経ちました。かさぶたの中の一部が少し脱落してきているのがお分かりいただけるでしょうか。

1週間後

ここから先は、患者様にご自宅で撮影していただいた写真です。随分、取れてきましたね。

9日目

9日目 おーっ、もうちょっとですね。

10日目

10日目。同じ日です。とれましたー!

 

新しい綺麗な皮膚の誕生です。
この後は、ぜひ日焼けに注意して生活してください。新しい皮膚は敏感に反応するからです。まだ安心しすぎないようにお願いします。

 

クリニックには2週間後くらいにチェックのために再診していただくことが多いですが、この後1ヶ月くらいは炎症後の色素沈着(黒ずみ)という現象、その後もしばらくはしみの再発に注意する必要があります。

 

クリニックにはハイドロキノンやトレチノインなどの強力なお薬のご用意はありますが、せっかくがんばって取ったしみですから、できればお薬を使わなくて済むようにしたいものです。
昔なら、できてしまったら一生付き合うはめになっていた目障りなしみです。便利な世の中になりましたよね。

必要のないしみも、それに悩んでいた過去もすぱっとレーザーでなくしてみませんか?さっぱりしますよ!

 

Before→After

 

Before → 直後 → 1週間後 → After

 

 

 

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