ボトックス(BOTOX)は、ボツリヌス菌の毒素を元に作られている製剤で、最初は眼瞼けいれんなどの神経疾患に使われていましたが、今では額や眉間のしわのみならず、フェイスラインを変えたり(小顔治療)、多汗症、さらには片頭痛の治療にまで応用されています。美容の分野でもボトックスによる治療は今後もさらなる発展の余地があると考えます。

今回はボトックスを使用して眉毛の位置を揃えた症例をご紹介します。

みなさんの中に、眉毛の高さが左右で違っていることに悩んでいる方はいらっしゃいませんか?

悩みというほどでもないけれど、化粧する時に不都合を感じたり、写真に写った顔のアンバランスは意外と気になるものです。実は私もその1人でしたが、ボトックスで眉の位置を揃えてからは眉毛を抜いたり無理に剃ったりする手間がほとんどなくなり、化粧がとても楽になりました。

人間の顔は誰しも左右がまったく同じということはありません。多少の違いがあるからこそ個性的で味のある顔が存在します。ボトックスは額のしわをただ単に取り除くだけではなく、ボトックスの注入量と場所を調整することで、さまざまな効果を上げることが可能なのです。

それでは、写真をご覧ください。左の眉が右に比べて高くなっています。これは前頭筋という額の筋肉が無意識のうちに部分的に収縮していることが原因です。

 

Before(1)

この方には担当医の私からボトックスをお薦めしました。指摘された患者様は、「たしかに眉を描くとき不便なんですよ。そんなことが出来るんですか?」と驚いていらっしゃいました。
これが施術前の写真になります。近くに寄ると微妙な差なのですが、上の(1)の写真のように少し離れて見ると左右の眉毛の高さの違いが明らかです。

 

Before(2)

 

治療の1週間後です。

After(1)

お分かりになりますか?眉毛の位置が揃いました。特に強く収縮している部分のみ、ブロックを行っています。

Before→After(1)

 

おまけです。
この方にはこの後、プロのアーティストにアートメイクをやってもらい、薄いのが悩みだった眉に色をつけてもらいました。アートメイクとは色素を表皮直下に入れるメイクアップで、数年は落ちません。

After(2)

写真はアートメイク直後の写真ですので、しばらくして色が薄れるとちょうどよい感じになるようにしてあります。ラインの太さや形には好みがありますので、ご本人と話し合いながらデザインを決めていきますが、眉の形には流行がありますので、基本的にはご本人が化粧をする時の手助けになる程度に抑えておくと便利です。

Before→ After1→After2

いかがでしょうか?
以上、眉の高さをボトックスで揃え、薄い眉にアートメイクを施した症例のご紹介でした。

 

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